劇団フレデリック第二回公演「輪廻転生」舞台衣裳
舞台衣裳を担当しました。
劇団フレデリック第二回公演「輪廻転生」2018,03,03
どう生きるか、みたいな事がテーマの作品でした。
輪廻転生、というのは仏教用語だったと思います。
全編を通して仏教思想がベースにはなっているのだけれど、他の宗教の考え方も取り入れられてたりします。
決して何かの宗教を薦めているわけではなくて、
宗教の考え方を通して生きるってどういう事なのかという問いかけをされる感じ。
時代や地域が設定されていないファンタジーの世界。
最初に台本を読んですぐに好きだと思いました。
衣裳はシンプルな作業着をベースに、一幕、二幕、三幕と徐々に色味や装飾を増やしていくというもの。
「無」から始まって、役割や個性が加わっていく感じ。
そして再び「無」になるのだけれど、元に戻るのではなくて。
役名は数字だったのだけれど、それぞれをあらわすために名札をつけました。
特に二幕で使った名札は、気に入っています。
出演者6名が2チームに分かれて対立しているという設定で、
今を見つめるその日暮らしの「狩りチーム」と、先の効率を考えて蓄える「農耕チーム」。
ロゴも考えました。
1ヶ月という短い製作期間。実質2、3週間でしたが、できる限りのことはやったという達成感と同時に、「私、もっとできる!」という悔しさと自信みたいなものも感じました。
シンプルとはいえ9人分の作業着を作るのは大変でした。
他の仕事の都合もあったのでこれの為に5時起きの日々が続きました。
5時起きなんて大したことないのは分かってはいますが、
3、4時間の睡眠で5時に起きるなんて、しかもそれが10日間ほど続くなんて、
最近はゆるい生活をしていた私にはキツイことでした。
毎朝電話で起こしてくれた人がいた事は秘密です。ホント、助かりました。ありがとう。
そしてロクに稽古にも行けなかったものだからどんな形になっていくのか分からずで。
どんな色をつけてどんな装飾をするのか、演出をはじめ舞監や役者の皆さんのご意見をいただいたり、前日ギリギリまで一緒に考えてくれたり。
もう感謝しかありません。
普段は一人で仕事をしています。こういうチームプレーは久しぶりでとても楽しかったし、人にお願いする事で自分の感性が広がっていくのが実感できました。
アクセサリーや雑貨を作って販売するという仕事は、売れるところまでしか見る事ができないんです。
以前に買ってくれた方が再びお買い物してくれたり、知り合いの紹介で来ましたなんていう人がいたりすると、気に入って下さったんだなと思えたりはしますがそれは間接的で、
どのように使ってもらっているのかまでは分からないものです。
だけど、こういう舞台のお仕事は自分の作ったものがどう見えるのかがすぐにわかるわけです。
その分、自分の作ったものや仕事に対して悔しさや達成感などの強い感情が持てたりします。
ホント、いい経験が出来ました。
キツかったけど、その分、、、いや、それ以上に得られたものは大きかったです。
だから、またやりたい!て思える。
皆さん、ありがとうございました。
これからも宜しくお願いします。